1861年9月30日、「Archaeopteryx lithographica」が初めて学術論文に掲載されたそうです。日本では「始祖鳥」とよく呼ばれていると思いますが、これが始祖鳥の学名と種小名です。今日で160年が経ちました。 今回、始祖鳥について少し紹介したいと思います。 …
アンキオルニスの復元図。色は(Li et al.2010)で復元されたパターンに基づいている。著作者:Matt Martyniuk氏 アンキオルニスAnchiornis huxleyiは、2009年に中国で発見された羽毛恐竜の1種です(Hu et al. 2009)。始祖鳥が見つかった地層よりも古い時代の地…
鳥の脳の概略図。Northcutt(2011)を参考に描いた。 鳥が飛ぶためには胴体の構造だけでなく、脳の構造も重要です。鳥類は爬虫類から進化しましたが、「頭蓋内の体積/体重」の数値を比較した場合、鳥類は爬虫類の3倍以上もあります(Alonso et al 2004)。 特に…
鳥は翼、脚、尾を独自に動かすことができますが、恐竜ではどうだったのかを研究した論文があるので、紹介したいと思います。
シノサウロプテリクスの化石体の周を覆う羽毛の痕跡が見つかった。 先日、「鳥の祖先に関する研究史 その1」と題して、1970年代までの主な研究についてブログに書きました。 urvogel3-5.hatenablog.com 今回はそのあとどのような研究があったかを書きたいと…
「自分は、恐竜の研究はできないかもしれない…」そう思われたなら、1度考えてみてほしいと思う事があります。
始祖鳥(ベルリン標本) すみません、最近更新できていませんでした… 今日は「化石の日」ですね 鳥の祖先は恐竜であるという説は今や定説になっていますが、これが定説になるまでにどんな研究があったのか、今回はこれについて書きたいと思います。 恐竜起源説…
主竜類における鳥類の位置を示した分岐図。-は羽毛の発生段階を示している -は、「羽毛の進化の流れ」の①② -は、「羽毛の進化の流れ」の③④ -は。「羽毛の進化の流れ」の⑤ 羽毛をもつ現生の動物は鳥類だけですが、古生物も含めると鳥類の祖先である恐竜に…
ミクロラプトルの化石(上)とハシブトガラス(左下)とハシボソガラス(右下) ミクロラプトルの論文を読んでいて時々「なんかカラスに似てるな~」と思う事があります。ここでいうカラスは、ハシブトガラスとハソボソガラスのことです。もちろんミクロラプトルは…
図1.主竜類における鳥類の位置を示した分岐図。鳥群の個所のみPei et al. (2020)を、他はAllen et al. (2013)を参考に作成。()で書いたものはそのグループの主な特徴 鳥類は恐竜であるという事は定説となっています。では鳥類は恐竜のどのようなグループに…
鳥類とワニは主竜類というグループに含まれています。主竜類にはどんな特徴があり、鳥類とワニにはどんな共通点があるの書きました。
ダチョウやペンギン、ヤンバルクイナなど飛べない鳥の翼の羽の形について少し紹介します。
鳥以外の恐竜の中には自力で飛ぶことができた可能性がある種がいることが今月Current Biology掲載された論文からわかりました。
鳥は立っているとき、しゃがんだ姿勢をしています。またこのような姿勢になる進化は恐竜の段階から始まっていた可能性があります。今回これらのことについて解説したいと思います。
ミクロラプトルと、体の大きさがほぼ同じ現生鳥類の「翼面荷重」や「アスペクト比」を比較してみました。
これまでに見つかった化石から、恐竜は換羽を行っていたのではないかという報告がありました。この論文の紹介や、その恐竜がどんな恐竜だったかを説明します。
鳥は羽ばたいて空を飛ぶとき、胸筋を使って翼を羽ばたかせます。飛べる鳥の体重に対する胸筋の量は平均で約20%もあります(テネケス 1999)。これほどの胸筋を蓄えられるのはそれだけ発達した胸骨があるからです。鳥の胸骨は「竜骨突起」と言い、その名の通…
鳥類と哺乳類では呼吸器に違いと、鳥類の呼吸器がいつごろ進化したのかについて説明します。
竜骨突起を持った鳥類群の真鳥類とエナンティオルニス類の共通点と相違点についてご説明します。